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2025

日本における自閉スペクトラム症のある児の睡眠障害に対する保護者向けインターネット睡眠教育プログラムの前後比較パイロット研究

ASDのある児の保護者を対象としたインターネットベースの睡眠教育プログラムを評価し、睡眠の質や行動アウトカムの改善可能性について予備的に検討しました。親子18組が本プログラムに参加し、アウトカムはベースライン、介入4週間後、介入10週間後の3時点で評価しました。介入4週間後には、子どもの入眠までの時間が短縮し、睡眠効率が向上するとともに、保護者のメンタルヘルスが改善しました。介入10週間後には、子どもの外在化問題行動にも改善が認められました。保護者は、子どもの睡眠問題への対処に自信が高まり、家族のダイナミクスにも好影響があったと報告しました。本インターネット睡眠教育プログラムは、ASD児の睡眠困難に対して有効で受容可能な介入となり得ることを示唆しています。

選択性緘黙症(SM)の治療における最近のアプローチは、親の関与をますます重視するようになり、親が介入するプログラムがいくつか有望な有効性を示しています。しかし、SMの専門家が不足している地域では、家族が適切な支援を受けられる機会は限られています。このような状況において、オンライン行動的親トレーニング(BPT)は、地理的障壁を克服できる有望かつ拡張可能な選択肢となる可能性があります。しかしながら、SMに特化したBPTを対象とした実証研究は依然として限られています。本パイロット研究では、SM児の親向けに開発されたオンラインBPTプログラムの実現可能性と予備的な有効性を評価しました。

井上雅彦(2025)強度行動障害へのエビデンスに基づく支援-機能的アセスメントによるアプローチ-,児童精神医学とその近接領域,66(1),37-44.

機能的アセスメントは、環境と行動との関係性に着目し、本人視点からその行動の機能を理解するために使用されるアセスメントの総称である。機能的アセスメントに基づくアプローチは知的発達症や自閉スペクトラム症のある人の行動上の問題に対する心理社会的アプローチとして、エビデンスに基づく現時点で最も効果的な方法である。しかしながら、わが国の強度行動障害支援における機能的アセスメントの活用はまだ途上にある。教育・福祉・医療の各機関の標準的な支援として定着していくためには、基本的な理念と理論の理解、使いやすいツールの開発と効果的な研修システムが必要である。本研究では、機能的アセスメントの必要性と方法論を整理・概説した。そして機能的アセスメントをその中核にした強度行動障害の応用研修として10年以上実施されてきた「強度行動障害アドバンス研修」とその成果について紹介した。最後にこれらの実践を基に、機能的アセスメントによるアプローチを実践する際の段階的な支援のモデルを提案した。

本研究は、思春期の発達障害の子どもの親を対象にカウンセリングスキルの講義を組み込んだオンラインペアレントトレーニング(ON-APT)の有効性を検討しました。さらに、臨床ベースの ON-APT と地域ベースの ON-APT を比較しました。結果、ON-APT により一部の問題行動にが有意な改善がみられました。コミュニティ ベースの ON-APT では、臨床ベースの ON-APT と比較して、CBCLの問題行動合計スコア、引きこもり、社会的問題の各スコア が有意に改善しました。対面相談を ON-APT に組み込むことで、子どもの問題行動が改善される可能性があることが示されました。ただし、本研究は事前事後のデータ比較であり、今後の研究ではRCTなどを用いた研究デザインによって有効性を実証する必要があります。

本論文では強度行動障害に対するエビデンスに基づく支援を地域に実装していくためのシステムについて、筆者自身が行ってきた機能的アセスメントを組み込んだ支援人材の育成と地域連携システムの実践を紹介した。またそれぞれの実践的課題を整理し、それを踏まえた地域での包括的な支援システムの在り方について考察した。特に入所や入院による集中的支援とアウトリーチによる間接的支援を継続的に結び付けること、これに加えて人材育成や予防的なペアレントトレーニングの実施を可能にする専門支援チームを育成すること、これらを統括する行政組織が機能することの重要性を指摘した。

本ガイドラインは,強度行動障害に関する行動分析学に基づく支援を実施する上での基本的なルールを定め,支援者が適切な臨床活動を行うための指針となることを目的としている。強度行動障害のある人への支援は,個人のQOLが向上することを目標に問題行動を最小化するよう個人の生活環境を再構築し,個人の行動レパートリーを拡大することが期待される。一方でこのような人たちは暴力や脅迫,身体拘束の乱用に晒されるリスクが高く,支援者は常にそのリスクについて予防することが重要である。加えて,適切な支援を行うために機能的アセスメントを実施し,強度行動障害が起こりにくい環境設定を行い,その人の望ましい行動レパートリーを拡大するような個別の行動支援計画を立案する必要がある。支援に際しては,標的行動の記録や評価,支援計画の修正を行うことで効果的な支援に取り組むことが重要である。強度行動障害の支援では家族支援を実施し,支援者の孤立を防ぎ,家族や支援者同士が自分の意見を自由に表明でき,尊重される支援体制を醸成することが求められる。

学会発表・シンポジウム

Inoue M.(2024) Early intervention for children with autism disorder spectrum in Japan. The 4th National Scientific Conference, Vietnam Psycho-Pedagogical Association, 20 Apr in Hanoi.  

Inoue M, Yamaguchi H, Nakatani K, Nishimoto A, Namiki K, Kuroda S, Tran Thi Viet Ha , Dinh Nguyen Trang Thu
4(2024) Effectiveness of online parent training for Vietnamese parents of children with autism spectrum disorders. The 8th Asian Cognitive Behaviour Therapy, India 28 Feb.- 2 Mar in New Delhi.
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Inoue M, Yamanaka T, Kadekaru R.(2024) Exposure-Based Online Intervention and Parent Training for a Child with Selective Mutism and Autism Spectrum Disorders. The 50th Annual Convention of Association for Behavior Analysis International; , USA 23-27 May Philadelphia.  

Inoue M, Nakatani K, Matsuda S , Harada A and Suzuki K.(2024) Measuring self-injurious behavior to ncethe head using a wearable acceleration sensor in individuals with autism spectrum disorders. The 44th National Conference of the Australian Association for Cognitive and Behavior Therapy, 17-19 Oct in Brisbane.  

井上雅彦・茶原 雅史 (2024)場面緘黙児に対するオンライン音楽療法の開発 一般シンポジウム73 現代の音楽は神経発達症児・者の臨床に何をもたらすのか?話題提供 第120回日本精神神経学会学術総会 6/21 札幌コンベンション

井上雅彦 (2024)自閉スペクトラム症の早期介入のための実践倫理:2030年代を見据えて 自主企画シンポジウム1 指定討論 第42回日本行動分析学会年次大会 9/13 駒澤大学 東京

 

井上雅彦 (2024)応用数量行動分析とは何か?:基礎・応用・実践の接点を探る 公募企画シンポジウム1

指定討論 第42回日本行動分析学会年次大会 9/15 駒澤大学 東京

 

井上雅彦 (2024)認知行動療法の近未来 応用行動分析の立場から 大会企画シンポジウム2

「認知行動療法の近未来」 話題提供 第50回日本認知・行動療法学会第50回記念大会 9/23 パシフィコ横浜

 

井上雅彦 (2024) International Cooperation through Internet Parent Training
Effectiveness of a Program for Vietnamese Parents of Children with Autism Spectrum Disorders and its Regional Implementation 日本認知療法・認知行動療法学会共催シンポジウム
「認知行動療法を通じた国際協働―2027年アジア認知行動療法会議の日本開催に向けて―」話題提供 第50回日本認知・行動療法学会第50回記念大会 9/23 パシフィコ横浜

井上雅彦 (2024)多機関多職種連携にもとづく強度行動障害への支援の到達点-早期支援,予防的支援と現状と行動障害の重篤化を防ぐために-」学会企画シンポジウム

指定討論 第59回日本発達障害学会研究大会 10/5 國學院大學 横浜

 

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