2018

 

西出まり,竹田伸也,井上雅彦(2018)対人援助職者の認知の歪みが一般性セルフ・エフイカシーとバーンアウトに与える影響の検討 認知療法研究11 (1) 102-107.

本研究では. 質問紙調査法により対人援助職者326名を対象として,認知の歪みが一般性セルフ・エフイカシーを媒介としてバーンアウトに影稗を及ぼすと仮定し,検討することをII的とした。共分散構造分析を行った結果, 各尺度は下位尺度に分けず得点を合算した場合が晶もモデルの適合度が高いこと,バーンアウトは認知の歪みから一般性セルフ・エフィカシーを媒介として負の影響を受けることが示された。すな
わち,対人援助職者が仕事上経験するセルフ・エフィカシーを高める情報源の人ノJを,認知の歪みが阻害しており, その結果. バーンアウトの程度が高くなる叩能性があると考えられる.

 

川島泉・坂牛怜・村瀬裕美・浅見淳・井上雅彦 (2018). 自殺予防に関するゲートキーパー研修による就労移行支援機関職員の自己効力感への効果―前後比較研究― 精神科治療学, 33(3), 365-372.


障害福祉サービスのひとつである就労移行支援事業の職員に向けて実施した自殺予防のゲートキーパー研修の効果をみる指標としてGatekeeperSelf-EfficacyScale(GKSES)を用い,研修効果の検証および研修で高まった自己効力感の維持について評価・
検討した。276名の分析の結果, 自己効力感は研修後に有意に上昇するが, 3カ月後には研修前の水準以上は維持するものの,低下傾向にあることが認められた。また,勤続年数,自殺の可能性のある人への対応経験の有無,性別が,ゲートキーパー研修による自己効力感の変化に影響する変数として示された。勤続年数が1年未満であったり,対応経験がなかったりする場合は, 自己効力感の変化への影響が大きく,研修効果が高いという結果が得られた。一方で,女性は研修による自己効力感の上昇度合いが低い傾向が示された。今回の研究は対照群を欠く1群の前後比較デザインによる効果検証であり,厳密には効果の
断定はできていない。遅延介入群などを用いた対照群比較や他の就労移行支援事業所での検討が今後の課題となる。